今日の日記

「試験に追い詰められている。

　らしくないな。」


『はっ、いつも偉そうなこといっているくせに

　ずいぶん弱気じゃないか。

　得意なんだろ？自分を追い込んで

　集中力を発現させるの。

　いろんな人に「資格取るから」って吹聴して。

　何のために資格とるんだよ？

　就職に有利だからか。

　見栄か。』


「違う！

　俺は自分の進みたい道への一歩として、

　その道でやっていくための力が欲しいんだ。」


『そうかよ。じゃあやれよ。お前、自分の大事な

　人が考えても考えても解決することのない不安と

　闘っていたとき、安易なこと言って

　怒らせたよな。そのときお前はなんて言った？

　―その仕事が好きなら四の五言わず死ぬほど
　　やってみろ。いつもの負けず嫌いはどうした、
　　それくらいの甲斐性を見せてみろ―

　ってことを言ったんだよ。

　今のお前にそんなこと言う資格あるのか？

　その言葉、そっくりそのまま返すぜ。』

「ぐっ…」

『どうした、ぐうのねも出ないか。

　まぁ事実だからな。

「やってみせるさ！」

『ほぅ？』

「俺が負けてはあいつに顔向けできないからな。」

『へぇ、殊勝なこった。せいぜい頑張るんだな。』